メニエール病
メニエール病は、耳の奥にある内耳にリンパ液がたまり、内圧が高くなることで起こると考えられている病気です。ぐるぐる回るような激しいめまいが突然起こり、数十分から数時間続きます。めまいに加えて、耳が詰まった感じ、耳鳴り、聞こえにくさといった症状が一緒に現れるのが特徴で、発作を繰り返すとメニエール病と診断されます。
診断には、聴力検査のほか、眼の動きを調べる眼振検査や、身体のふらつきの程度を測定する重心動揺検査などを行います。これらの検査を組み合わせて、ほかのめまいの病気との区別をつけていきます。めまいや聴力低下の症状があるときは、正確な診断のために早めに耳鼻咽喉科を受診することが大切です。
治療
メニエール病の治療では、内耳のむくみをおさえる利尿剤や血流を良くする薬を使い、必要に応じてめまいや吐き気をやわらげる薬を併用します。水分をこまめにとる「水分摂取療法」や、有酸素運動も発作の予防に効果があるとされています。日常生活ではストレスを避け、睡眠をしっかり取ることも大切です。
治療に反応しにくい場合には、「中耳加圧療法」という新しい治療法が行われることもあります（※当院では導入していません）。また、薬や保存的治療で十分な改善がみられない最重症例では、手術の検討が必要になることもあります。そのような場合には、対応可能な医療機関へのご紹介も行っていますので、ご相談ください。
