感音難聴
耳の奥にある内耳や、脳につながる聴神経にトラブルが起きて聞こえにくくなるのが「感音難聴」です。年齢とともに徐々に聞こえが下がる「加齢性難聴」や、ある日突然聞こえづらくなる「突発性難聴」、内耳のむくみによる「急性低音障害型感音難聴」などがあります。まれに「聴神経腫瘍」という良性の腫瘍が原因のこともあります。
診断には、聴力検査のほか、言葉の聞き取りテストや鼓膜の圧の検査、場合によっては総合病院へ紹介してMRI、CTなどの画像検査を行うこともあります。「なんとなく聞こえにくい」「耳が詰まった感じがする」「耳鳴りが気になる」といった症状があれば、早めに耳鼻科でご相談ください。
治療
感音難聴の治療は、原因やタイプによって異なります。突発性難聴ではステロイド薬や内耳の血流を良くする薬などを使います。早期に治療を始めることで、回復の可能性が高まるとされています。急性低音障害型感音難聴では、内耳のむくみをおさえるために利尿剤の内服や生活習慣の見直し（睡眠不足、ストレス、過労）なども行います。
加齢性難聴は薬で治すことが難しいため、必要に応じて補聴器の相談を行います。片耳だけ聞こえが悪い場合や、薬を使っても改善しない場合は、聴神経腫瘍などの病気が隠れていないかを確認する必要があります。症状が続く場合は、放置せずに耳鼻科でしっかり診てもらいましょう。
